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氷点下の寒さの中、連日行列を作っているのは東京都内では珍しくなった昔ながらの屋台のラーメンです。1枚の絵から始まった店主の夢は、今では海を飛び越え海外でも人々の心を虜にしています。
■八王子ラーメンを屋台で提供
東京・八王子。高尾駅の程近く。闇夜に浮かび上がるのは、“昭和レトロ”の雰囲気漂うラーメンの屋台です。
氷点下まで冷え込んだこの日の夜、勢いよく立ち上る湯気とほのかに漂うカツオ節の香りが、食欲をそそります。
客
「気温とこの温かいラーメンじゃないですか」
「(Q.寒くない?)逆においしいです」豚骨と鶏ガラをベースにした透き通ったしょうゆスープ。モチモチの中太麺に、アクセントの刻みタマネギが添えられたご当地・八王子ラーメンです。
こだわっているのは“カエシ”と言われるラーメンのタレ。昆布・シイタケ・カツオ節・サバ節。さらにイカゲソを入れて、1週間ほど寝かせています。
閉店した地元の名店に教えを請い、独自にアレンジを加え完成させた一品です。
客
「あっさりしていておいしいです。色んな味が引き立つしょうゆ味で、チャーシューがすごくおいしい」■親子で作り上げた理想の屋台
手際よくラーメンを仕上げていくのは、屋台ラーメン「しゅんやっちゃん」の落合俊哉店主(43)です。
「解放感がある中で、外で食べる良さと作っているところが見えるライブ感があるのが屋台の良さだと思います」
落合さんが、屋台を始めたのは5年前の2021年。きっかけは、コロナ禍でした。
「焼き肉店をやっているんですけど、そちらの店の動き(売り上げ)があまりよくなくて、何か攻めなきゃいけないなと」
焼き肉店の客足が遠のき経営はピンチに。そんな時に店の壁に貼っていた、自分の夢を描いた一枚の絵に目が止まりました。
「屋台の絵を見て思い出して、よく考えたら換気もいいし、今なんじゃないかと思って。どんどん屋台が減っていく中で、あの感じ自分は好きだなと思って、それを自分で形に。やりたいと思ったらやるしかないと思って」
すぐに土台となるリヤカーを購入すると、屋台の製作は、大工である父親に頼みました。
大工の父 落合徹夫さん(74)
「驚きました、本気だったんだと。(息子は)昔から何やるか分からない怖いところはあった。そういう行動力はあったみたい」寸胴鍋を置くため、カウンターの台を曲線にカットしたり麺を入れる引き出しを作ったり。親子で話し合いながら作り上げた理想の屋台。
落合徹夫さん
「木製だから底が燃えないように中に耐火の平板をはったり、そういうのはやってみないと分からなかった」仕込み作業や洗い物などは経営する飲食店などを活用。開店場所は、駐車場を間借りしています。
こうして誕生した都内でも珍しい屋台ラーメン。年配者には懐かしく、若者には新鮮にうつるようです。
客
「なかなか東京にないので、(SNSで)初めて見ていいなと思って来ました。特殊な感じがして面白い」
「こうやって食べられるのは、珍しいし新鮮だなと思います」■海外進出…3時間待ち大行列
確かな味に、物珍しさもあいまって今では行列のできる人気店となった高尾の「屋台ラーメン」。SNSでの口コミは世界にも広がり、今は、新たな挑戦を見据えています。
落合店主
「世界から色んな方が来ていただいて、本当にいい反応をもらっているので、逆に世界に出ていくことも、できることであれば、どんどんチャレンジしていきたいという気持ちはある」屋台ラーメンの海外展開。実は、その足がかりとなる第一歩をすでに踏み出しています。
去年11月、インドネシアのジャカルタで4日間限定ながらラーメン屋台を出店したのです。
「めちゃくちゃすごかった。『日本から屋台ラーメンが来たぞ』みたいな感じで、町のど真ん中でやったが、とんでもない人が来てくれた」
屋台の前にできた長蛇の列。ラーメン一杯の値段は、日本円にしておよそ650円(7万ルピア)と、現地の人たちには、少しぜいたくですが、なんと最大3時間半待ちの大行列となりました。
こだわりの屋台は現地調達。宗教的な問題を考え、豚肉を使わないメニューを提供するなど工夫を凝らしました。
「『知っていたけど日本まで行けないし、ずっと食べたいと思っていたので、来てくれてありがとう』という人がすごくいた。自分が予想していない反応があって、それに対してまた応えたいってなっている」
高尾から世界へ。「屋台ラーメン」の挑戦はまだ、始まったばかりです。
「チャレンジしないことが一番後悔すると思うので、後悔しないために、やりたいと思ったら、もう突っ込む」
(2026年2月1日放送分より)
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp
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